講義レポート
第4期11月 第7回特別講師講義レポート~金丸恭文氏~
■特別講師
フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 グループCEO
金丸恭文氏
照子先生が金丸氏を「最も尊敬する人です」を紹介されており、
どんなお話を聞けるのか、私たちは期待に胸を膨らませながら講義がスタートしました。
「経営とITをデザインする」「起業家と発明家の集団」
まずは金丸氏が2人で設立した会社の事業内容を紹介いただきました。
〈ITコンサルティング&サービス業〉
デジタルテクノロジーを駆使して顧客の革新や業務改革を推進
〈ビジネスイノベーション事業〉
デジタルマーケティング、IT教育、ECなどを中心に様々な分野で新しいサービスの創造
ワークスタイルやライフスタイルの変化に伴うコミュニケーションツールの展開(ZOOMやQRコード)など、私たちの周りでも接続の容易性という点やSDGsの点でデジタル化になってきている一方、
まだまだ名刺や請求書など紙媒体で管理されている企業が多い日本。
特に大企業ほど昔のやり方に縛られてしまい、変えるのが困難だそうです。
官僚主義ではなく非官僚主義(前例が無い事でも恐れない)を心がけること、アントレプレナーシップやプロフェッショナル志向、創意工夫やリーダーシップなど、これからの時代に必要な人材として挙げられていました。
ITを活用したビジネスイノベーション
世界は変革の競争で、ITから離れている会社を遅れている会社だと講義中に何度もおっしゃられており、農業に携わっている私にはチクチクと心に来る言葉でした。
実は、金丸氏が手がけたビジネスイノベーション事業の一つである「Agrion(アグリオン)」という講義中にも紹介があった農業経営を支援するアプリに数年前に登録していて、有料会員として農作物や畑作業のデータ化を試みていました。
圃場の面積も地図を囲うだけで分かるし、農薬を散布した種類や量も農業日誌として記録ができる。
「あの農薬いつ散布したっけ」となったら検索ワードですぐ見つかるので、分厚い手帳や日誌を開かなくても、何年も前のデータも記録しておける。なんて便利なアプリ!
しかし、さっそく義父母にやり方を教えてみたものの、パソコンを普段触らない彼らには入力するのが困難で、スマホから出来ると説明しても畑で小さい画面のスマホに入力するのは難しいと断られてしまい…
じゃあ私が文字を打ち込めば良いか!と試みるも繁忙期は手が回らない。
義父母の手書きの日誌を見ても本人にしか分からないような内容になっている。
そんな状態でせっかく良いアプリに出会えたのに上手く活用できず、時が去ってしまっていました。
農作物が不作の時、「今年は雨が多かったからな〜」とか「暑い日が続いたからな〜」と、
周りの誰もが天候のせいにして “ 仕方がない ” と諦めている光景を毎年のように見ます。
それで本当に農業に未来があるのか?
気象のデータ分析、自動の情報収集および連動、それをもとに先回りをしていれば回避できたこともあるのかもしれない。
農業従事者の高齢化、後継者問題、耕作放棄地の拡大、食料自給率の低下、消費者ニーズの多様化・高度化など、さまざまな課題を抱えている農業。
やはりITを活かすことはこれからの農業には必須のように感じます。
私なりの農業ビジネスイノベーションを考えさせられる機会をいただきました。
もう一度諦めずに何か方法を探して挑戦したいと思います。
対話力、表情、目線からの解析AI
第一印象を特に大切にされている照子先生も印象分析AIを取り入れ、メイクだけではなく内側からの美を研究されています。
表情、声音、話の内容から対話のコツを発見できる” 対話力の解析AI “ は自分でも気づかない本当の自分を引き出し、さらにメイクの技術と合わせて自分に自信が持てるように導いてくれます。
また、金丸氏が手がけた他の解析AIで、モニターの前に立ち画面を見る目線だけで何を選択しているか分かるものも開発されており、そんなことまで出来るんだと驚きました。
人には聞かれたくない内容(私は特に産婦人科や美容クリニックなど)に設置されていたら嬉しいなと思いました。
小さな挑戦と大きな成功
小さな挑戦をたくさんして、取れるリスクを最大化していき、リターンを得る。
若い時からの失敗と成功の蓄積がないと、大きな挑戦と大きな成功を得ることは困難。
今私たちは毎月ATAに来て講義を受け、日々の仕事や子育てに追われながらも自分自身と向き合い、時には仲間と意見を交わし合い、挑戦と失敗を恐れない心は出来上がって来ているように感じます。
マイノリティを恐れず、自分の志を持ち、失敗を恐れずに挑戦をし続けたいと思います。
最後に、金丸氏が考えるリッチマンへの八段階を紹介いたします!
1.独創的なアイデアをもち、
2.未来に対し たしかな洞察をし、
3.実行可能な事業計画をたて、
4.資金をうまく調達し、
5.有能な従業員、納入業者などを確保し、
6.市場参入の戦略をねり、
7.市場を拡大し、
8.逆境や危機を乗り切る。
1〜7まで出来ているのに8で逆境がある。
どんなに成功している大きな会社でも、必ず逆境があり、
それを乗り越えることでさらに大きくなっていくものだと教えてくださいました。
心にしっかりと留めておきたいと思います。ありがとうございました!
ATA 4期 向山 香織
向山 香織
株式会社アミナチュール(AmiNature)