講義レポート
第6期10月 金丸恭文先生による特別講義
皆さん、こんにちは。今回はアマテラスアカデミア6期生の森本恵梨奈がレポートいたします。
10月9日(水)の特別講義は、フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 グループCEOの金丸恭文さんをお迎えし、Challenge to Innovationと題して講義をしていただきました。金丸さんは、小林照子先生が「最も尊敬する人」であり、かつて「ビル・ゲイツを袖にした男」として有名になった方です。もうこの時点で非常に気になりますよね。
キーワードとその内容を凝縮してお伝えいたしますので、講義の中で金丸さんが語ってくださったこれまでの様々な経歴や仕事への向き合い方、そして私たちへのメッセージを通じて、熱い気持ちを感じ取っていただけると幸いです。
~経営とITをデザインする~
この言葉を耳にしたことがある人も多いと思います。フューチャーアーキテクト株式会社のCMで流れている、あの有名なキャッチコピーです。聞いたことはあるけど、どのような会社なんだろう、と思われた方もいると思いますので、金丸さんの経歴とともに簡単にご紹介します。
かつて金丸さんはコンビニエンスストアを全国展開するセブン-イレブンのシステムを構築して有名となり、フューチャーグループは日本初のITコンサルティング企業であり、数々の企業のDX推進や経営改革のパートナーとして伴走しています。例えば大量の荷物を扱うSGホールディングス株式会社(佐川急便株式会社)のビッグデータを処理し、時間通りに荷物を届ける仕組みを構築してITコストの大幅削減を実現したりと、数々の有名企業のITコンサルティングを手掛けてきたお話を伺いました。現在はそのノウハウを応用してメディアやスポーツ、教育など多種多様な分野でイノベーションを起こし、社会変革に貢献されています。
私たちが享受している便利な世の中を創造してこられ、社会のメカニズムを知り、世の中の仕組み全体を良くしていくために尽力されています。
~3年後の技術を先回りする~
今、存在しているハイテクを導入することを検討するのでは、数年後には時代遅れになっている。だから、3年後の技術を先回りして導入することを検討する必要がある。という言葉は印象的でした。
私自身、効率的に仕事をしたいと考えるとき、会社や世の中にあふれるデータ活用技術(最近だと生成AIやChatGPTですかね)を使いこなすのに精一杯ですが、さらにその先を見ないといけないことに気づきました。先見性や世の中の動きを見極める力、これからの未来を生き抜いていく私たちには、もはや必要最低限なのかもしれません。
~取れるリスクを最大化する~
世の中がインターネットで繋がる時代になっても、業種によってはリスクがあるから繋げないという選択をするケースもあるという話を伺いました。確かに、リスクが顕在化したときに広範囲に渡って悪影響を及ぼすことを考えると、それを避けるというのは自然な選択のように感じます。しかしながら、金丸さんは、リスクがあるから繋げないのではなく、リスクを乗り越えて繋げる方法を模索すると仰っており、まさに取れるリスクを最大化するという考えそのものだと思います。
また、昔、世界時価総額ランキングトップ50の中に日本企業が多くランクインしていましたが、現在は大きく構成が変わり、GAFAの創業者は10~20代で起業していることに触れ、若い時からの失敗と成功の蓄積が無いと、大きな挑戦と大きな成功は困難であるというお話もいただきました。これは、日本ではまだまだリスクを避け、安定志向に走りがちですが、取れるリスクを最大化してリターンを得るという考え方を持ち、挑戦していくことの重要性を説いてくださったのだと理解しました。長年、世の中を良くしていく仕組みを考え続け、実践してきた金丸さんだからこその重みを感じます。
~錐(キリ)は強い~
何のことだろうと思われた方も多いと思いますが、錐は先端の針が非常に鋭く尖っていますよね。それを、穴を開けたい対象物に接触させて持ち手に力を加えることで、簡単に穴を開けることができる、単位面積当たりの力が強い道具なのです。もし、ふにゃふにゃで柔らかい錐があったら、当然穴は開かず全く役に立たないことは想像に難くないですよね。
錐のように、針が誰よりも先に行き、単位面積当たりの力が強いものは勝てる。だから、自分が好きで得意な分野において、若いうち・早いうちから挑戦を始めることが成功に繋がるのだと教わりました。
~未来は明るい~
この言葉は、金丸さんが最初に私たちに語ってくれた言葉です。
明日は今日の延長だから、今日、どれだけ上手くいかなかったとしても寝る前にはリセットすること。未来は明るい!と思っていない人が成功することはない、と強いお言葉をいただきました。
講義の中で、商談が上手くいかなくてもその姿や気持ちは同僚に見せず、自分の中でリセットして会社に戻り、前向きな発言で周囲を鼓舞していたエピソードが語られ、金丸さんが常に前を向いて取り組んでこられたことを実感し、リーダーとしての心の矜持も感じられました。
私たち自身がそれぞれがやるべき使命を持って前に進むことで未来は変えていける、私たちの未来は明るい、そう信じてこれからも努力し続けていきます。
森本恵梨奈