講義レポート
第5期5月 第2回特別講師講義レポート〜羽生祥子氏〜
■特別講師
株式会社羽生プロ
代表取締役社長
羽生祥子氏
第2回特別講義は、ATA5期生の金子祥子がお伝えしてまいります。
5期生にとって初の特別講師講義を担当してくださるのは、
株式会社羽生プロ代表取締役社長、著作家・メディアプロデューサー、そしてATAの特別顧問でもある羽生祥子さんです!
独立・起業されてちょうど1年ということもあり、今回は「キャリアづくり〜わたしの場合〜、これからのリーダー像」についてお話しいただきました。
「悩む」ではなく「考え抜く」
“ショゾク”から“セツゾク”へ。羽生さんの起業ストーリー
羽生さんが独立するかどうか、真剣に考え始めたのは41歳の頃から。
ここで印象的だったのは「“悩む”ではなく“考え抜くこと”が大事」という羽生さんの言葉。
独立することで自分が何を手に入れたいのか、何を手放したいのか。
それらを自分自身の中で明らかにすることが、独立の後押しに繋がったとのことでした。
その後は日々の膨大な仕事をこなしながら、社内のあらゆるビジネスモデルを頭に叩き込むなど数年かけて独立準備を進め、
独立・起業した今、退職後も「日経xwoman客員研究員」という立場で携わっておられます。
“ショゾク”から“セツゾク”へ−
ご自身の退職というステージでさえも「分断」を生まない、その姿に感銘を受けると共に
一つ一つの決断、行動に「羽生さんの人生観」が現れているようで、ひとつでも多くそのエッセンスを学びたい!と夢中でメモを取りながら耳を傾けました。
子育ても人生も、落ち着くことはない
“皿回し”4つ!ばんばん回す、全部一気にやる!
続いて、羽生さんご自身がどのようにキャリアを積んできたかについて。
大学卒業後まさかの「無職」から編集の仕事に出会い、熱中し、自己ベストを何度も経験した20代。
そんな羽生さんの30代は、母、妻、仕事、新規事業と4つの役割を担っていたとのこと。
それを「皿回し」に喩え、
「皿回しって1つでも難しいんです。それを同時に4つ回すと、ばんばん落ちます。落ちるんだけれども、プラスチックだと思ってばんばん回す。全部一気にやる!」
5期生からも思わず笑い声が上がります。
そして羽生さんが4メディアを創刊され、独立を決意された40代。
子育てが落ち着くまで・・・と手を緩める人がいる一方、羽生さんからのメッセージは「一気呵成」!
子育ても人生も落ち着くことはないし、
このタイミングで大きな仕事をすることもできる。
また社内でルールを自分でつくることでその背景がわかり、新しい分野に詳しくなることもできる。
ユーモアのある表現を交えながらも的確で力強いメッセージに、心の奥底から奮い立たされたような気持ちになりました。
「働く女性」を一括りにしない
“ちがい”を認識しないことは、ただの同化
最後に「これからのリーダーに覚えておいてほしいこと」として、Gender(性別) × Generation(世代)について。
羽生さんによると、現代の働き市場において女性には4つの労働背景があり、「働く女性」と一言で言っても年代や性別によってその言葉の意味合いが変わるとのこと。
そこには1970年代から現在までの社会制度の変化に伴い、女性へ求められる役割が「家庭を支える」女性像から「働き手」へと変化してきた背景があると指摘されていました。
私はこの話から、自分の中にもわずかに「女は家庭」という空気(マインド)があったことに気付くと共に、それが国の制度によって生まれた女性像であり、間違った考え方だったということに衝撃を覚えました。
同時に、
物事をフラットな視点で捉え自分の意見・考えを持つには、その背景や違いをきちんと理解することが重要であるということも学びました。
講義の最後、質疑応答では
私たち5期生からのたくさんの質問に対し、丁寧に、そして軽快に答えてくださった羽生さん。
『志のある人物は、その在り方や姿勢からも多くの人に影響を与える』
ちょうど第1回目講義の課題を通して学んだことを、羽生さんの講義からも勉強させていただきました。
大変お忙しい中、素晴らしい講義をしてくださった羽生祥子さん、
そしてこのような貴重な機会を作ってくださった照子先生に心から感謝申し上げます。
「これから迎える、さらなる新しい時代。あなたはどう生きる?」
羽生さんの講義から自分の中に芽生えた、この新たな問い。
ATAを通して内省を深め、使命を探求し、その答えを見つけていきたいです。
ATA5期 金子祥子
金子祥子
女性向けウェルネス事業、 ホリスティックヘルスコーチ/管理栄養士