講義レポート
第8期7月 前野隆司先生による特別講義
こんにちは。アマテラスアカデミア8期生の西田がレポートいたします。
今回は、幸福学の権威である武蔵野大学ウェルビーイング学部長・慶應義塾大学名誉教授の前野隆司先生が講義をしてくださいました!
「幸せとはなにか・・・」
皆さんもこれまでの人生を振り返って、このテーマについて深く考えたことがあるのではないでしょうか。私もその一人です。
「幸せってそもそもなんだろう?」
「幸せのものさしは? 誰が決めるもの? どうしたらなれるの?」
そんな定義のぼんやりしていた私にとって、前野先生の講義を受けることができるというのは、まさに千載一遇のチャンスでした!
<ウェルビーイングという広範な概念>
昨今よく耳にするようになった「ウェルビーイング(Well-being)」という言葉。その語源について知るということから講義がスタートしました。
ウェルビーイング(Well-being)」は1946年のWHO憲章における健康の定義にまで遡ります。
ウェルビーイングとは、単なる一過性の感情としての「幸せ(Happiness)」に留まらず、「健康(Health)」「幸せ(Happiness)」「福祉(Welfare)」のすべてを包含した、より多層的で持続的な状態を指す概念であるということを理解しました。
現代社会のあらゆる課題(紛争、格差・貧困、生きづらさ等)は、このウェルビーイングを軸に据えることで解決へ導くことが出来るのではないかと先生はおっしゃいます。
個人の心身の状態から社会的な安定までを一体として捉える視点は、まさに幸福学の出発点であるということに新たな気づきがありました。
<「幸せな人ってどんな人?」——幸せな人に共通する事5選!>
- 幸せな人は、視野の広い人
- 幸せな人は、利他的な人
- 幸せな人は、創造性の高い人
- 幸せな人は、成長する人
- 要するに、幸せな人は、いい人!
これを聞いて、私はこれまでに出会った「幸せそうな人」を思い浮かべてみました。(そのうちの一人は、私の母なのですが・・笑)
「あぁ、なるほどな・・!!」と。
幸せな人は、同じ出来事が起きても前向きに捉えられます。
幸せな人は、自分を愛することも、目の前の人を愛することも知っています。
幸せな人は、苦労も経験し、今ある環境が当たり前ではないことを知っています。
幸せな人は、困難なことも「これを乗り越えられれば自分が成長できる」と信じています。
じゃあ不幸せな人は・・?自分自身が幸せを見失っていた頃を思い出してみました。すると、「なんで自分だけ・・社会のせい!まわりのせい!」と利己的になって、殻に閉じこもっていたことに気が付きました。
前野先生の考える幸せな人は、一言で言えば「いい人」です!
幸せな人は視野が広く、自然と利他的な行動をとる傾向があると言います。逆に不幸せな状態では視野が狭くなり、他人のせいにする不毛な責任追及が生まれてしまいます。
先生がアドバイザーを務められた株式会社POLAの事例でも、業績の良いオーナーは例外なく「視野が広く利他的である」ことが実証されているそうです。
「周りを変える」ことに腐心するのではなく、まず「自分を変えてみる(自分のウェルビーイングを高める)」こと!それが結果として、周囲の、そして「みんなの幸せ」へと繋がっていく・・。 生きる上で、とても大事なことを教わったような気がします。
<明日から始めるウェルビーイング習慣>
学んだことを実践に移すため、以下の習慣を意識していきたいと思います。
- 自分軸の確認: 誰かの評価を求めるのではなく、自分の心が喜ぶ小さな決断をする。
- 感謝と多様性: 誰かに「ありがとう」と伝えてみる。
- セルフコンパッション: 調子が悪い時は「無理をしない」と自分を許す。
- 視野の転換: 周囲の幸せに繋がる「利他的な一歩」を考えて行動してみる。
- 「なんとかなる」の受容: 「なんとかなる」と口に出してみる。
最後に、私がずっと疑問を感じていたことを質問させていただきました。
それは、「小・中・高校生の自殺率が増えている理由」です。
インターネットが普及し、多くの情報にアクセスできる便利な時代になりました。それにもかかわらず、自ら命を絶つ子どもたちが増え続けている現実があります。
「子どもたちは、本当に幸せを感じられているのだろうか。」
私はこの問いに向き合い、いつか子どもたちが自分らしく生きられる社会づくりに携わりたいという思いを先生にお伝えしました。
先生は、「難しい質問だね」と穏やかにおっしゃったうえで、静かにご自身の考えを話してくださいました。そのお話の最後に、先生が口にされた一言が、今でも心に深く残っています。
「生きとし生けるものが幸せでありますように。」
この言葉は、今回学んだウェルビーイングの本質そのものだと感じました。誰かだけではなく、自分も、家族も、友人も、地域も、そして未来を生きる子どもたちも──すべての人が幸せであることを願い、そのためにまず自分自身のウェルビーイングを高めていく。その小さな積み重ねが、社会全体の幸せにつながっていくのだと教えていただきました。
私自身も、これから目の前の一人ひとりと丁寧に向き合いながら、誰かが「生きていてよかった」と思える社会づくりに、微力ながら貢献していきたいと改めて感じました。
前野先生、この度は貴重な学びを本当にありがとうございました。
(先生のご著書『幸せのメカニズム』も要チェックです!)

西田 歩美









