講義レポート
第3期6月 志探求プログラム『成人要目』
こんにちわ。ATA3期の増岡素子です。
月に一度開かれるアマテラス・アカデミアでは、前半約1時間15分にて恵美初彦先生ご監修の「志探求プログラム」を行っています。
成人要目をお伝えする前に、構想の元にもなっている幼年要目をご説明させていだきます。
幼年要目とは
幼年要目とは、簡単に言い換えれば ”子供へ送る重要なルール” です。
《幼年要目》
一、わがままをしてはなりません。
二、嘘をついてはなりません。
三、弱い者をいじめてはなりません。
四、卑怯なことをしてはなりません。
五、ものを粗末にしてはなりません。
六、いつも役目を果たしましょう。
七、いつも行儀をよくしましょう。
八、いつも工夫に努めましょう。
九、いつも用意と後始末をしましょう。
十、いつも約束を守りましょう。
恵美先生は童子訓との出会いから、『幼年要目』を構想されたとのことです。
ここまで読んでみて、終始頭の中にはてなマークが浮かんでいらっしゃる方も多いでしょうか?
ご安心ください、私もその1人です。
私の理解を深めるためにも、ざっくりと解説させていただきます。
童子訓
『童子訓』とは、江戸時代の会津藩で日常的に用いられた教育規範であり、教育におけるルールをまとめたものです。『童子訓』は江戸前期において教育・歴史・経済など様々な分野に功績を残した儒学者が、児童教育についての指針をまとめたものと言われています。その後、童子訓の考えや価値観が会津出身の人材の精神的底力となり、明治維新期の逆境を克服する上で大きく貢献したことが知られています。
そんな時代を動かしてきた幼年要目を、自分自身や我が子に問いかける事で、未来のリーダーとしての素養が身につくだろうと、恵美先生は授業に組み込んで下さいました。
※儒学者:儒教を自らの行為規範にしようと儒教を学んだり、研究・教授する人のことである。
※儒学:孔子が唱えた道徳・教理を体系化したもの。その学問内容を儒学という。
幼年要目をテーマに多角的に和談
さまざまなバックグラウンドや自分の置かれているライフステージから見た幼年要目について、多角的に和談(ディスカッション)しました。400年前の教訓という事もあり、教えられる子供のメンタルヘルスはどうなるの?というような懸念点も含めて皆んなで頭を抱えながら、恵美先生が私たち未来のリーダーに教えたかった事は何かと模索し、講義時間外にもオンラインで意見の出し合いを行いました。
絶賛子育て中のATA生の中には、実際に子供へ毎朝聞かせてみている方も。どんな変化や子供の反応があるのか、今後の動向も楽しみです。
また上記の幼年要目を大人版に置き換え、詳しく解説されているのが『成年要目』です。各項目、リーダーになる上で習慣化すべきルールがたくさん詰まっています。当たり前と分かっていても、なかなか実践出来ていないと改めて痛感です。
中でも、今の私に印象的だった項目はこちら。
二、嘘をついてはなりません。
いわゆる「嘘」は、目の前の自己防衛のために偽りを告げるところに始まりますが、これを「方法」の一つとして扱う癖がつくと、一生をおびただしい虚偽で埋め、身の不幸を導くことになります。嘘を立つことの意識づけは、粉飾を要しないだけの誠実な行いに徹する姿勢のもとであり、事実と信義の通じる世界に生きる人々との人間関係に仲間入りする基礎ともなります。そのことは人生におけるかけがえのない宝となります。正直で誠実な生き方に伴い、最終的な検証に耐える過程を踏む習慣が養われ、随所に成果を上げる人生を歩むことにもつながります。
何度も読み返した時、人へは「嘘」をついていなくても、
私自身への「嘘」を軽視していないかと頭をよぎりました。
自己内省の一貫で受けているカウンセリングやコーチングの中で、幼い頃の自分は多くの我慢をしてきており、それはある種自分自身への嘘だったのではないかと腑に落ちたのです。幼いなりに家族を思って、いつしか自己表現を避けるようになり、我慢し続けていた自分でしたが、やはり嘘は幸せをもたらさないと改めて思い知らされました。
人生におけるかけがえのない宝を求め、自分自身に「嘘」をつかない。
自分の声に誰よりも寄り添ってあげようと心に誓いました。
気づきのタイミングは歳を重ねながら突如現れるため、自分の生き方や在り方とATAでの学びを日々照らし合わせていこうと思います。
文字だけで読んでしまうと、少しお堅く感じてしまう方も多いかもしれませんが、ATA生の中で様々な視点を共有し腹落ちするまで噛み砕くこの作業こそが、この学びの真髄なのかもしれません。
”ならぬものはならぬ”も恵美先生の6月の講義中に出てきた一言です。
ATA生によって、印象に残るポイントが全く異なるのも興味深い点です!
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増岡素子
株式会社ROBOT PAYMENT 社長室